奥津城まで

所謂日記だ。ブログには何度もトライしては挫折してきた。出来ることなら長く続けたいと思い、上のようなブログ名にした所存。

神無月に読んだ本を紹介するよ

 霜月も既に中旬だ。皆さん如何お過ごしでしょうか。もうこの惰性でやっているような記事はそろそろどうかと思うが、性懲りもなく今月も続けます。もっと違うこともやってみようよ俺。

 

10月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:1305
ナイス数:5

  

 

見るまえに跳べ (新潮文庫)

見るまえに跳べ (新潮文庫)

 

 読了日:10月29日 著者:大江 健三郎

 

 

 

SFマガジン 2018年 12 月号

SFマガジン 2018年 12 月号

 

 読了日:10月29日 

 

 読了日:10月20日 

 

 

映像研には手を出すな!(3) (ビッグコミックス)

映像研には手を出すな!(3) (ビッグコミックス)

 

 読了日:10月16日 著者:大童 澄瞳

 

映像研には手を出すな!(2) (ビッグコミックス)

映像研には手を出すな!(2) (ビッグコミックス)

 

 読了日:10月16日 著者:大童 澄瞳

 

映像研には手を出すな!(1) (ビッグコミックス)

映像研には手を出すな!(1) (ビッグコミックス)

 

 読了日:10月16日 著者:大童 澄瞳

 

筒井康隆、自作を語る

筒井康隆、自作を語る

 

 読了日:10月07日 著者:筒井 康隆

 

 読了日:10月06日 著者:

読書メーター

今月は読書メーターにも感想やコメントめいたことは書かなかった。特段な理由はなく、ものぐさなだけだ。漫画も読んでいるのに、余り冊数も読めてはいない。こんな反省も既にマンネリズムだ。  残念なことに、利用していたwebサーヴィス・メディアマーカーがサーヴィスを終了してしまった。購入した本は取り敢えずそこに登録して管理していたのに、残念なことだ。引き続き、読書メーター積読本として登録管理してゆこうと思っているが、どうなることか。他者の投稿と混在するTL的なインターフェイスなので、雑多になってしまうのではと危惧している。

 ともあれ、クサクサと日常を送りながら、面白い本を大切に読めるように引き続き悪戦苦闘(?)してゆこうと思う。皆さんも良い本を沢山読み、素晴らしい生活を送って欲しい。

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文月に読んだ本を紹介するよ

 駄目だ駄目だと云いながら、諾々と毎日を過ごしている今日この頃、如何お過ごしでしょうか。今回も読書メーターのまとめでお茶を濁そうと思います。

 

 

9月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:848
ナイス数:15

 

文學界2018年10月号

文學界2018年10月号

 

  巻末漫画を描いている、水木しげるタッチが冴える「ドリヤス工場」って、何処かで聞いた名前だと思ったら、以前作家の山本弘が自身のブログでコミケの注目株と紹介していたのを読んだことがあったから。それにしても、文藝誌久し振りに買ったな。
読了日:09月30日 著者: 

 

 

 

  続『まんが道』第2巻。映画は当時の代表的な娯楽だとは聞いていたが、仕事も乏しく常に金欠を心配している素雄こと満賀はしょっちゅう映画を観に行っている。赤塚の台詞から推測する、ロードショウだと通常の値段で高いが、再公開だと安くなると云うことか。そうした昭和30年代の世相も含めて、過ぎ去りし日を惜しむと共に、時代は変わっても、漫画に懸けた青春と、それだけの情熱を燃やすに値する漫画の素晴らしさは永遠だと改めて感じる自伝。
読了日:09月29日 著者:藤子 不二雄A

 

 

  以前、単行本として発売された時、読もうと思ったが、読む勇気がなかった。石ノ森のお姉さんの話から始まっていたからだ。石ノ森と姉の関係と、その「顛末」について知っていたので、悲しい結末を迎えるであろうことは予想された。今回新版が刊行され、また前編である『まんが道』は熱心に読んでいた為、これを機に購読。巻末に収録された盟友・藤本弘の追悼漫画「さらば、友よ」が、淡々とした雰囲気でありながら、しみじみとした哀惜を誘う。
読了日:09月29日 著者:藤子 不二雄A

 

 

Febri特別号 プリキュア15周年アニバーサリーブック

Febri特別号 プリキュア15周年アニバーサリーブック

 

  電子版も結構良かったが、しかし実物ペイパーはその版の大きさもあって、大変眺め甲斐のある一冊である。永久保存版だ。表紙の印刷、加工からして出版社、印刷社の本気が感じられた。青山充ワークスや、普段アニメ雑誌でも掲載されないタバック顧問や編集のスタッフ・インタビュウ等読み応えも抜群だ。皮肉ではなく、兎角印刷が素晴らしい。画集としても資料としてもファンにとっては一級品だ。一迅社には是非「宮本ワークス」「井野ワークス」と共に、20周年アニヴァーサリーブックを期待したい。嗚呼永遠の友達よ。
読了日:09月22日 著者:Febri編集部・編

 

 

山崎豊子先生の素顔 (文春文庫)

山崎豊子先生の素顔 (文春文庫)

 

  読了日:09月08日 著者:野上 孝子

 

 

中谷友紀子 東映アニメ―ションプリキュアワークス

中谷友紀子 東映アニメ―ションプリキュアワークス

 

  これはすごいよ。カヴァー、表紙の描き下ろしも然ることながら、タナカリオンの変身バンク絵コンテを、完成映像対比させながら観られると云う楽しみ方も出来てしまう。OPレイアウト修正も個人的には見所だ。それにしても、プリキュア一作で「ワークス」が一冊出来てしまうのなら、「宮本ワークス」、「井野ワークス」も実現する日は近い。
読了日:09月08日 著者: 

読書メーター
 秋と云えばプリキュアシーズンである。十月末には映画も公開になるし、それに関連してソフト類が発売にもなる。しかも今年は十五周年で秋としては初めてのオールスターズだ。その感想はまた今度。  いずれにしても、風邪など引かぬよう、気を付けて大いに本を読んで欲しい。

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葉月に読んだ本をまとめるよ

皆さんこんにちは。最早或る種のマンネリを禁じ得ない、月一の読書メーターまとめの時期がやって参りました。折角なのだからもっと色々書かなければと思い、あっと云う間に一箇月が経ってしまうものですね。

 

 

8月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:2784
ナイス数:38

 

 

  日常ドラマに特化してことに定評のある、上北ふたご先生によるコミカライズ。進行の都合でルールーがしれっと仲間になっているのは仕方ないし、アニメ本編に譲るとしても、コマがみんなキラキラしていて素敵。隙間頁のハグカットもいいが、必見はカラーピンナップでのハリハム・ハリーのチアコスだ。
読了日:08月09日 著者:上北 ふたご

 

 

  せがわまさきにより現代に新たに蘇った『魔界転生』が遂に完結。魔人と化した剣豪を続々と斃し、残る転生衆は兵法者にして求道者である新免武蔵一人。不気味に沈黙していた武蔵は、ことここに到りて己が悲願を果たさんと動き出す。そして舞台は巌流島の別名である船島と同じ小島へ——。イメージ、ヴィジュアルはモダンに、しかし原作の本質は外すことなく、「バジリスク甲賀忍法帖」、「Y十M柳生忍法帖」に続き、山風忍法帖は脈々と継承された。残すは当然、「柳生十兵衛死す」しかないではなかろうか。
読了日:08月10日 著者:せがわ まさき

 

 

同時代ゲーム (新潮文庫)

同時代ゲーム (新潮文庫)

 

  今なら読み切れるかも知れない——と云う予感と勢いと共に読了。壊す人とその同行者達による村=国家=小宇宙の創成期から「自由時代」、そして五十日戦争へと到る特異な神話と歴史が、妹への手紙と云う態で長大に記される。メキシコでの書き手の近況を交えた「第一の手紙」を越えた辺りから、神話的、伝承的な事件と人物達が跋扈し始め、それは遂に銀河系宇宙へと向かってゆく気宇壮大な物語。共同体の神話と歴史もさることながら、書き手も属する露五兄弟各々の独特さとその運命が特に面白い。既存のイストワールを転覆するアナーキーな大作。
読了日:08月11日 著者:大江 健三郎

 

 

原民喜 死と愛と孤独の肖像 (岩波新書)
 

  その繊細な文学的感覚と、壮絶な被爆体験で珠玉の短編を遺した原民喜の評伝。死・愛・孤独を各章題として、父への憧憬、先立たれた最愛の妻、「三田文学」、「近代文学」の才能ある同人達との交流と、その内向的で自閉的な性格からの苦労、諸作品への結実を描く。敗戦直後の極貧で体調不良の中、石油箱を机に「夏の花」等を書いたエピソードは、作品集に作者の言葉としても載っているが、しかし改めてそこにその創作の凄絶さと切実さを感じずにはいられない。遠藤との友情、埴谷の弔辞も胸を打つ。
読了日:08月12日 著者:梯 久美子

 

 

岸辺露伴は動かない 2 (ジャンプコミックス)
 

  異能で孤高 (友達が少ない)の漫画家・岸辺露伴狂言回し役を演じる短編集の第二弾。ポジションは「魔少年ビーティー」の麦刈公一と同等である。しかし、巻頭のプロフィールで、友達はその麦刈公一をモデルとした広瀬康一君しかいないと書かれているのは、何だかしみじみとする。本編には未登場なのに康一君の人徳が伝わってくるようだ。二人の公一/康一は真の友情の体現なのだろう。また、山岸由花子が登場するのも良い。
読了日:08月19日 著者:荒木 飛呂彦

 

 

小説帝銀事件 新装版 (角川文庫)

小説帝銀事件 新装版 (角川文庫)

 

  帝銀事件の真相を追うことで、自白に重きを置く旧刑訴法の問題点、それによる冤罪、そして混沌とした敗戦直後の占領時代、被疑者の精神的不安定をどう鑑みるか等、幾つものテーマを内包している佳作。架空の人物が当該事件を回想する形態なので「小説」と冠してあるが、これを機に作者が本格的にノンフィクションへと進み始めたことは有名だ。しかしフィクションであっても、晩年に到るまで現代にも通じる社会的諸問題を清張作品は提示する。それこそが真の「社会派」たる所以だ。一見無味乾燥な事件過程を面白く読ませる清張の筆の巧みさよ。
読了日:08月20日 著者:松本 清張

 

 

美しい星 (新潮文庫)

美しい星 (新潮文庫)

 

  変な小説だな——と云うのが、読中の印象だった。三島作品は幾つか読んでいるが、ここまで奇妙な感じがした覚えは余りない。しかし、火星人(自称)の家父と、白鳥座から来た(自称)万年助教授連中の妄想的なまでに巨視的な対決は、ドストエフスキーを想起させる。創作ノートの冒頭にもロシア作家の名があり、想定されていたようだ。火星人(自称)の家父の受難はキリストのようであり、ラスト・シーンは「未知との遭遇」さえ連想された。目撃してしまったら一頻り忘れることが出来ず、不可思議な感覚に執われるまさに未確認飛行物体のような異作。
読了日:08月23日 著者:三島 由紀夫

 

 

  ガハラさんって、「ひたぎクラブ」のラストは結構普通だったなとの印象を早速白浪公園の待ち合わせから覆してくれる変態コメディ(褒めている)。気になったアニメとの細かい違いを挙げれば、忍ちゃん、メメの前ではもう口利いているんやね。
読了日:08月23日 著者:大暮 維人
 

 

 

  エーコ「私もよく部長から◯◯◯◯と言われておりまして‼︎」 不覚にも描きおろしおまけの最後ちょっとだけ感動したよ。連載再開祈念(誤記ではない)。
読了日:08月25日 著者:服部 昇大

 

 

ほぼ日手帳公式ガイドブック2019

ほぼ日手帳公式ガイドブック2019

 

  読了日:08月30日 著者:ほぼ日刊イトイ新聞

 

 

山崎豊子読本 (新潮文庫 や 5-71)

山崎豊子読本 (新潮文庫 や 5-71)

 

  読了日:08月31日 著者: 

 


 漫画もちょくちょく読むようになって来て、個人的には結講なことだと思っています。今年は永井豪石ノ森章太郎の記念年でもあるらしいですので、往年のものが復刊しており、ついつい目移りしてしまいます。長い作品とかも実は多くが未読な所存。  それでは、皆さんも体調には気を付けて、良い本を沢山読み、有意義な人生を送って下さい。

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七月に読んだ本を紹介するよ

 やっはろー。毎日暑くて大変ですね。と、云う間もなく早一箇月が経ってしまった。先月に読んだ本を紹介して、またもお茶を濁したい。

 

 

7月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:2243
ナイス数:27

 

  アタマオカシイ連中が繰り広げる修学旅行回。少女漫画家脳の梅太郎を中心に、みこりんは突っ込み、若と結月は夫々不在中に株を上げ、堀ちゃん先輩の鹿島好きに拍車が掛かり、千代ちゃんははっきり「変態」と呼ばれる。一瞬、都先生が一番常識人に見えてくる錯覚を、俺は抑えきれない。
読了日:07月28日 著者:椿いづみ

 

 

  神林「プロレスファンって、ちょっと面倒臭いイメージあるな」  

 長谷川さん「えっ、SFファンよりもですか!?」  

 神林「!!」

 さり気なく本音をぽろりするスミカちゃんは今日も可愛い。
読了日:07月28日 著者:施川 ユウキ

 

 

水玉の履歴書 (集英社新書)

水玉の履歴書 (集英社新書)

 

  主にインタビューで構成された草間彌生の自伝的随想。一節、一節は短いが、藝術家自身の2012年頃の考えに触れることが出来る他、コラムで草間作品がどうマーケットで評価されていったのかも垣間見えて興味深い。
読了日:07月24日 著者:草間 彌生

 

 

読書の極意と掟 (講談社文庫)

読書の極意と掟 (講談社文庫)

 

  『漂流』の時に一読していた。確か大江が帯のコピィを書いていたと記憶する。筒井の当時の状況と共に紹介されていて、本を通した筒井自身のバイオグラフィーのようにも読める。戦後日本SFの黎明期、小松や星との交流等が興味深い。読書は人を作るに如く一冊。親兄弟巻き込み、ボーナス注ぎ込んで「NULL」を発刊した話は有名だが、結構好きだ。
読了日:07月22日 著者:筒井 康隆

 

 

  『聖書』、『福音主義神学概説』、田辺元、『人間への途上にある福音』等の当該節を読み、それを解説していく講義スタイルの著作。著者が各方面にて論じて来た主題を神学を中心に行ったもので、最近の筆者の考え方とテーマへの入門としては適当である。歴史は繰り返すの通り、イエス・キリストによる〈革命〉は、〈申命記革命〉の構造反復である等、キリスト神学的な知識と、それによる歴史、また人間個人の見方への参考になる。普遍的なものを扱う学こそが、神学の特徴だと思わせる一冊。
読了日:07月21日 著者:佐藤 優

 

 

安倍三代

安倍三代

 

  安倍三代とその時代と同時に、政治における世襲につてがテーマとなる人物ルポ。晋三が語らざる父系を地元山口、永田町等の関係者を丹念に追う。重病に罹りながら故郷の村長、そして翼賛体制化で非推薦として当選した祖父・寛。父の後継でありながらも自力で地盤開拓をしていったバランス感覚に優れた晋太郎。そして首相の座にまで上り詰め長期政権を実現した晋三。地元は寛、晋太郎の支援として大変厚く、晋三へは口を濁す。晋三の成蹊時代の恩師の批判が痛烈で涙さえ誘う。名誉、野心、志どれかが突出していない限り政治家能わざることを示す一冊。
読了日:07月15日 著者:青木理

 

 

  大江のユーモアに関して言及している部分があり、それもまた江藤との決定的違いだったと指摘してる箇所が個人的には印象的。「同時代」の文壇と人間関係、その背後の社会を論じており、評伝であって作品論に踏み込まないとしているものの、矢張り両者の作品への興味は必然湧く。大江の次男をモデルにした人物が登場しなくなった経緯等、どうもサローな興味で読んでしまった。しかし、江藤が妻を亡くした際、その名を呼びながら「もう名誉はいらないよ」と嘆いた挿話は、無性にホロリさせられる。関係者も多彩、エピソードも豊富な充実した一冊。
読了日:07月14日 著者:小谷野 敦

 

 

狼は罠に向かう: エアウェイ・ハンター・シリーズ (光文社文庫)
 

  襲撃、拷問、虐殺——。殺戮機械呼ばれる男・西城秀夫は、その戦闘力を買われて詐取された現金と林彪への密書を追い英領香港へと飛ぶ。単身、中国マフィアの襲撃を受けるも、そのタフさで次々と敵を粉砕し、消えた現金と密書の秘密へと近付いていくが……。中国マフィアの成り立ち、銃器やナイフ、車への詳細な描写、そして次々に繰り広げられる殺戮シーンは、著者のお手の物だ。一見ストーリィは単純だが、そうしたディテイルが、乾いた文章に強度を与え、西城という無敵のヒーローの無敵性を担保しており、その無頼さは、しかし自由の裏返しなのだ。
読了日:07月08日 著者:大藪 春彦

 

 

負けない力 (朝日文庫)

負けない力 (朝日文庫)

 

  著者特有の流行や事象の背景に到るまでの複雑で混みいった、そして時として捻くれた思考過程が展開してゆく様が、実は個人的に読んでいて爽快感さえある。それは、快刀乱麻を断つ爽快さとは異なり、一般的、日常的なものに潜む複雑な背景に気付かされることに由来するのだ。その複雑な考えは、得てして役には立たない。だが、その考えを可能にし、発見することこそ知性の働きである。知性に対し時にシニカルにしかし真摯に考えを巡らせた好編。明治近代以降からこれからの世界へと通じる庶民の精神史。
読了日:07月03日 著者:橋本 治


 漫画も含めて最近の中では冊数多く読んだ方だろうか。短編を幾つかとか含めればもっとなのだが。しかしコンスタントに、一箇月平均十冊以上は読みたいものだ。資料や副読本等を問わず。  

 それにしても、今は屋内にいても、うっかり熱中症になってしまう気候だ。それはうっかり命の危険に晒されていると云うことでもある。「記録的云々」の報道も結構だが、それと伴って、若しくはそれ以上に暑さに対して用心と対策を講じ、健康と体調に気を付けて過ごされたい。過酷な環境よりも、快適な環境の方が読書もまた捗ることは自明である。

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水無月に読んだ本を紹介するよ

 

 

暑いですね。

先月に本を纏めてから早ひと月が経ってしまいました。それを光陰矢の如しと云うのかも知れませんが、個人的にはまだ漸く半年と少しが経ったくらいかとの思いです。

いずれにしましても、最早惰性と化している感のある先月に読んだ本の紹介をダラダラとしてゆきたいと思います。読書メーターで御覧下さっている奇特な方は、重複する部分も多くて御免。

 

 

6月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1536
ナイス数:4

 

 

獅子の門1 群狼編 (光文社文庫)

獅子の門1 群狼編 (光文社文庫)

 

 獣のような暴力性を秘めた五人の若者が繰り広げる、バイオレンス活劇。狂言回しのような役割の羽柴彦六を中心に、空手や中国拳法に触れられてはいるが、まだまだ主人公達は無軌道に本能の儘暴力を振るうだけであるので、格闘小説とまではゆかない。内に秘めたる暴力性から、彼らが本格的に格闘技の修練を積み、相対する未来が示唆される序章に当たる巻。二十五年程前の作とは云え、簡潔な文体での延々たる暴力描写は既に健在である。或いは、昏い眸の若者達の青春グラフィティ。
読了日:06月04日 著者:夢枕 獏

 

 

獅子の門 玄武編 (光文社文庫)

獅子の門 玄武編 (光文社文庫)

 

  武林館の雄・麻生誠、萩尾流最恐の男・久我重明。新たな登場人物が出揃い、暴力から効率的に人を倒すことの出来る技術--格闘技を身に付け始めた若者達の運命は、次第に交錯する。現代社会が舞台でも格闘=剣豪小説が成立可能だと証明した、夢枕流バイオレンス・エンタテインメント。興行であるプロレスの底知れぬ強さにも触れられていて、愈々加速するバイオレンス・グラフィティ。
読了日:06月10日 著者:夢枕 獏

 

 

  原作小説よりも、新房監督版アニメとの違いが気になって購入。メメ実際煙草を吹かしているのが印象的だった。
読了日:06月16日 著者:大暮 維人

 

 

蒼い描点 (新潮文庫)

蒼い描点 (新潮文庫)

 

  青春の香りがする——若い男女の素人探偵、そして犯罪の原因が、関係者等の若き頃に求められ、どこか遠い青春の残像といった趣きのある一編。描写に情緒は感じられないが、箱根や浜名湖、犬山に五城目といった地名だけでも旅情が湧くのは地名の魔術か。しかし現場を覆う霧の情景は印象的だった。人々の思惑が幾重にも絡まり現象を複雑にしてるタイプの事件は、一見境界ない社会を舞台にしているからかも知れない。犯人側も工作に手を広げ過ぎるきらいはあるが、犯人の意外性もまた随一である。
読了日:06月29日 著者:松本 清張

読書メーター

 

 久し振りに夢枕獏の著作を読んだ。「陰陽師」連作もまだまだ刊行され続けているようで、結構なことだ。「餓狼伝」と「キマイラ」、そして完結した「新・魔獣狩り」も纏まった形で読めるようになればいいなと勝手に思う。

 それにしても、水無月も四冊と、今までになく少ないですね。常時ぼやいているように多ければ良いものでもない訳ですが……。

 それでは皆様、大変暑い日が続きますので、熱中症その他健康には充分に気をつけて、面白い本を沢山の読み、豊かな生活を送って下さい。 オ・ルヴォワール。

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皐月に読んだ本の紹介

やっはろー。水無月も半ばだと云うのに、昨月読んだ本の紹介です。ここ毎月のことながら、余り冊数が読めていないと云うのが感想。

 

 

 

5月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1223
ナイス数:6

松本清張への召集令状 (文春新書 624)

松本清張への召集令状 (文春新書 624)

 

  召集令状」をキィ・ワードに、清張自身の従軍体験と、作家のネガティヴな内面、それを創作の情熱として諸作を生み出してきた様子が、嘗ての担当編集者によって語られる。長編『遠い接近』を中心に、本来ランダムであるべき赤紙の交付に係員の恣意が挟まれていたこと、軍隊という閉鎖された官僚機構内での陰惨なリンチ、稼ぎ頭である家長を兵隊にとられ路頭に迷う可能性のある家族等、清張が筆で「組織・権力」と相対することへの源泉となった体験を主軸とした、迫力と深刻さを伴った作家評伝である。昏い情念は何物よりも鋭利に巨権と対峙した。
読了日:05月16日 著者:森 史朗

 

   え、鶴田版「エマノン」は、諸事情によりこれが目下のところ、最終巻になっちゃうの!?  でも最後、凄い引きなのだが……。 以前登場した「兄」のように、様々な能力を持つ人々と出逢うエマノン。その中で、彼女が一個人・荏衣子として家族と共に暮らし、生命進化の生き証人として、その本能に従いさすらい出すまでが一つのストーリィとなる。個人、家族、種々の人間関係の葛藤が、淡々としたカットの中に、深いドラマと余韻を残す。生まれながらに全生命の記憶を持つ少女が一時真に少女の時代を過ごした、永遠と儚さの間を結晶させた一冊。
読了日:05月12日 著者:梶尾真治,鶴田謙二

 

眼の壁 (新潮文庫)

眼の壁 (新潮文庫)

 

   手形のパクリ詐欺に端を発した事件は、何人もの関係者の死を呼ぶ。会社に対する責任を感じて自殺した上司の無念を晴らす為に、素人探偵を行う萩崎竜雄は、友人の新聞記者と共に、事件の背後に潜む黒幕へと迫るが……。著者が楽しんで書いたとの噂通り、文章も伸びやかで、かと云って弛緩する所はない。時折挟まれる竜雄の素人「俳句」も、そんな著者の余裕の現れであろう。個人情報の取扱については時代を感じるが、それが瑕瑾ではなく、寧ろ新幹線もない頃の話であっても、気にならず時を超えて楽しめる、推理小説の佳作である。
読了日:05月08日 著者:松本 清張

 

 読了日:05月06日 著者:上橋菜穂子,荻原規子,清水真砂子,萩尾望都,白井弓子,上田早夕里,横田

 

 

埴谷雄高 (講談社文芸文庫)

埴谷雄高 (講談社文芸文庫)

 

  読了日:05月05日 著者:鶴見 俊輔

読書メーター

 思った程感想も書けていないなァと我ながら意外。雑誌等は全ての記事を読む訳ではないので、気になった箇所をノートすれば良いのだろう。「ユリイカ」のル=グウィン追悼特集は、本文もさることながら、後記で「フレッシュプリキュア!」に触れていて吃驚した。

 鶴見俊輔埴谷雄高』は、ハードカヴァ版の文庫化。補遺あり。『夢野久作埴谷雄高』から読んでいるので、三ヴァージョン目だ。

 皆さんが、面白い本を読んで、豊かに人生を送れますことを願って止まない。

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高畑勲のテレヴィ・アニメ

 今日付けの朝日新聞朝刊で、プリキュア特集が組まれたらしいが、拙宅は朝日新聞を購読していないし、朝コンビニ等へ買いに行くことも出来なかった。大変遺憾だが、また何処かでコピィさせて貰おう。

 週が始まったが、特段これと云ったことはなく、うかうかと過ごしている。うかうかと過ごしていれば、いずれその短さに気が付くのが、人生なのだろう。余り能く判りたくはないのだけれど。

 

 「キネマ旬報」今月号は、高畑勲追悼特集だった。幾人かの関係者にインタヴューした記事と、叶精二による論考が載せられている。インタヴューでは、個人的に東映動画時代の同僚である、池田宏と小田部羊一と云う同時代の語りが興味深かった。高畑は、東映動画初のテレヴィ向けアニメーション「狼少年ケン」に参加した世代である。テレヴィアニメ黎明期から携わった高畑は、その後映画に軸足を移して行くのは周知の通りだが、前出二人に加え、「ハイジ」にコンテで参加した富野由悠季等、テレヴィ時代の仕事を知り、評価する声は貴重に思える。雑誌が「キネマ旬法」でそれを載せると云うものまた意義があるように思われる。

 高畑の劇場初監督作品と云えば、「太陽の王子ホルスの大冒険」だ。それは、同時に東映動画に入社した宮﨑駿と組んだ作品でもある。先に三鷹の森ジブリ美術館で行われた「お別れ会」において、宮﨑の追悼の言葉は、高畑=パクさんと雨の日のバス停での初めての出会いで始まり、「ホルス」について触れていた。あの頃、自分たちは凄いことにをやっていると云う実感があったと語っていた。そこから推しても、東映動画でのパクさんとの出会い、そして「ホルス」への参加が、宮崎にとって如何に根元的な体験であったのかが知れる。

 映画監督としての業績は多々語られど、アニメ演出家としては、まだ一部の評価に留まるように思われる。関係者だけでなく、一般にもその驚異的演出が遡って感じられた時、高畑勲の名は、映画とアニメーション両方を越境して残っていくのかも知れない。順序が逆だが、それはインタヴューを寄せていた富野由悠季が、「ガンダム」以前に遡って評価されることと、一部似通っているように思う。

 高畑は、自身のリアリズムを「異化」と云った。それはロシア・フォルマリズムの用語であり、同じ時期に東大仏文科に在籍していた大江健三郎もまた、異化を自身の小説の技法として唱えている。それは同時代性であり、小説とアニメ=映画と表現は異なれど、或る世代の生み出した世界的藝術に通底してるものの一つなのだ。

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