奥津城まで

所謂日記だ。ブログには何度もトライしては挫折してきた。出来ることなら長く続けたいと思い、上のようなブログ名にした所存。

水無月に読んだ本を紹介するよ

 

 

暑いですね。

先月に本を纏めてから早ひと月が経ってしまいました。それを光陰矢の如しと云うのかも知れませんが、個人的にはまだ漸く半年と少しが経ったくらいかとの思いです。

いずれにしましても、最早惰性と化している感のある先月に読んだ本の紹介をダラダラとしてゆきたいと思います。読書メーターで御覧下さっている奇特な方は、重複する部分も多くて御免。

 

 

6月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1536
ナイス数:4

 

 

獅子の門1 群狼編 (光文社文庫)

獅子の門1 群狼編 (光文社文庫)

 

 獣のような暴力性を秘めた五人の若者が繰り広げる、バイオレンス活劇。狂言回しのような役割の羽柴彦六を中心に、空手や中国拳法に触れられてはいるが、まだまだ主人公達は無軌道に本能の儘暴力を振るうだけであるので、格闘小説とまではゆかない。内に秘めたる暴力性から、彼らが本格的に格闘技の修練を積み、相対する未来が示唆される序章に当たる巻。二十五年程前の作とは云え、簡潔な文体での延々たる暴力描写は既に健在である。或いは、昏い眸の若者達の青春グラフィティ。
読了日:06月04日 著者:夢枕 獏

 

 

獅子の門 玄武編 (光文社文庫)

獅子の門 玄武編 (光文社文庫)

 

  武林館の雄・麻生誠、萩尾流最恐の男・久我重明。新たな登場人物が出揃い、暴力から効率的に人を倒すことの出来る技術--格闘技を身に付け始めた若者達の運命は、次第に交錯する。現代社会が舞台でも格闘=剣豪小説が成立可能だと証明した、夢枕流バイオレンス・エンタテインメント。興行であるプロレスの底知れぬ強さにも触れられていて、愈々加速するバイオレンス・グラフィティ。
読了日:06月10日 著者:夢枕 獏

 

 

  原作小説よりも、新房監督版アニメとの違いが気になって購入。メメ実際煙草を吹かしているのが印象的だった。
読了日:06月16日 著者:大暮 維人

 

 

蒼い描点 (新潮文庫)

蒼い描点 (新潮文庫)

 

  青春の香りがする——若い男女の素人探偵、そして犯罪の原因が、関係者等の若き頃に求められ、どこか遠い青春の残像といった趣きのある一編。描写に情緒は感じられないが、箱根や浜名湖、犬山に五城目といった地名だけでも旅情が湧くのは地名の魔術か。しかし現場を覆う霧の情景は印象的だった。人々の思惑が幾重にも絡まり現象を複雑にしてるタイプの事件は、一見境界ない社会を舞台にしているからかも知れない。犯人側も工作に手を広げ過ぎるきらいはあるが、犯人の意外性もまた随一である。
読了日:06月29日 著者:松本 清張

読書メーター

 

 久し振りに夢枕獏の著作を読んだ。「陰陽師」連作もまだまだ刊行され続けているようで、結構なことだ。「餓狼伝」と「キマイラ」、そして完結した「新・魔獣狩り」も纏まった形で読めるようになればいいなと勝手に思う。

 それにしても、水無月も四冊と、今までになく少ないですね。常時ぼやいているように多ければ良いものでもない訳ですが……。

 それでは皆様、大変暑い日が続きますので、熱中症その他健康には充分に気をつけて、面白い本を沢山の読み、豊かな生活を送って下さい。 オ・ルヴォワール。

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