奥津城まで

所謂日記だ。ブログには何度もトライしては挫折してきた。出来ることなら長く続けたいと思い、上のようなブログ名にした所存。

ゴールデンウィークと読書

もう直ぐ連休ということで、中には今週の金曜日から、再来週明け辺りまで休みの方もいらっしゃることだろう。

以前洛中に住んでいた頃は、ゴールデンウィークと云えば、京都産業会館「みやこめっせ」で開かれていた春の古本市に出かけて行ったものだ。

今は、まァ、貧乏暇なしと云うか、時間はあるので、手持ちの中から読書を進めようと計画している。

ご多分に洩れず、連休前の計画を立てること程楽しいことはない。学生時代の夏休み前を思い起こして欲しい。

そして、皆さんの予想に背くことなく、その計画は、大概がその通りに履行されることはないのだ——。

 

矢張り、貴重な休みにすると云ったら、読書だろう。

読書なんて、食事や呼吸と一緒と常々嘯いているくらいだから、ここに態々書くのもおかしなものだが、普段それなりに計画しながら食事をするように、偶には読書計画……と云うか読書希望を羅列してみたい。そして、今回のブログのお茶を濁したい。

 

目下、絶賛読書中なのはジョイス『若い藝術家の肖像』(丸谷才一訳、集英社文庫)だ。漸く Ⅱ章に這入った所で、まだまだ先は長く楽しめそうである。

また、 上記の小説のモティーフの一つが「ダイダロスとイカロス」なので、先日オウィディウス『変身物語』(中村善也訳、岩波文庫)を注文し、手許に届いた。

合わせて、呉茂一『ギリシア神話』(新潮文庫)も注文中だ。どうやらGWは、まとめてギリシア神話週間になりそうな予感。一つのテーマをまとめて読んでみるのもまた、学生時分以来なのでよいかもしれない。

無論、浮気な自分のことだから、別なものに手を出し、当初の目論見とは異なった方へと迷い込む可能性は大だがな。

 

実を云えば、先日、参加している文芸同人で提出した拙作が安易に「ダイダロスとイカロス」のテーマを取り入れたものだったので、それを新たに書き直す為にも、一度その辺を表面的にだが浚っておこうとも思っている次第。ジョイスのまたその一環である。神話、または神話的モティーフを現代を舞台にした小説にリンク、若しくはオーヴァーラップさせる方法には、その必然性はともかくとして、時空的な壮大さを感じさせることは虚構の醍醐味であり、よって結構憧れる。

 

皆さんにも、良き黄金週間が訪れんことを……。

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